~人材育成の指針「藤野の育成原則」~
こんにちは。人材育成家の藤野です。
このコラムも、おかげさまで半年が経ちました。
これまでは「人材の定着に真剣に向き合ってみる」をテーマに、1on1を中心とした実践的な定着施策についてお伝えしてきました。
そして、今年の後半は少し視点を変え、「AI時代の人材育成」をテーマにお話ししていきたいと思います。
600名を超える人事イベントで感じたAIへの関心
先日、Googleと楽天の人事責任者をお招きし、私がモデレーターを務めるパネルディスカッションを開催しました。
テーマは、
「AI時代に人と組織をどう育てるか」
というものです。
結果として、600名を超える方にお申し込みいただき、大変大きな反響をいただきました。
イベントの中で参加者の皆様へアンケートを実施したところ、
「人事業務にAIを活用していますか?」
という質問に対し、
72%の方が「すでに何らかの形で活用している」と回答されました。
この数字を見ても、AIはもはや一部の企業だけの話ではありません。
皆さんの会社ではいかがでしょうか。
AIは「便利なツール」では終わらない
これまでにも、
・Windows
・インターネット
・スマートフォン
など、私たちの働き方を大きく変える技術革新がありました。
AIも、その延長線上にある技術だと思われがちです。
しかし私は、それ以上のインパクトがあると感じています。
Windowsやインターネット、スマートフォンは、
「人の仕事を便利にする」
ための革命でした。
一方、AIは
「人が担う仕事そのものを変える」
可能性を持っています。
しかも、その進化のスピードは過去の技術革新をはるかに上回っています。
人間がやる仕事は何になるのか
これからAIは、
知識、
ノウハウ、
一般的な事務作業、
定型的な頭脳労働
を、驚くほど短時間でこなしていくようになります。
この領域では、人が行うよりAIのほうがコストパフォーマンスは高くなるでしょう。
もちろん、AIは今後も進化を続けますので、人間の役割はさらに変化していくはずです。
ただ現時点では、
知識やノウハウを踏まえて意思決定を行うこと
これが人間の大きな役割として残ると私は考えています。
AI時代だからこそ「経験」が価値になる
では、人は何を磨けばよいのでしょうか。
私がAI時代の人材育成で最も重要だと考えているのは、
経験です。
知識はAIが持っています。
しかし、
・現場で失敗した経験
・人と向き合った経験
・難しい判断をした経験
・修羅場を乗り越えた経験
これらは簡単にはAIが代替できません。
だからこそ、
経験を積み、それをもとに意思決定できる人材
の価値は、これからますます高まっていきます。
私が考える「藤野の育成原則」
私はAI時代の人材育成を考えるうえで、次の考え方を大切にしています。
経験の総量(数 × 質 × 幅)+ 人柄価値
経験は、
「たくさん経験した」だけでは十分ではありません。
どれだけ質の高い経験を積んだか。
どれだけ幅広い経験を積んだか。
この掛け算によって、人としての厚みが生まれます。
そして、それらを支えるのが、
人柄です。
誠実さ。素直さ。
周囲から信頼される姿勢。
こうした人柄は、AIには代替できない価値になります。
私は、
「経験」と「人柄」が、AI時代のビジネスパーソンの体幹になる
と考えています。
これが、私が提唱する「藤野の育成原則」です。
次回から具体的にお話しします
今回は、その考え方の入口をご紹介しました。
次回以降は、
・なぜ「経験の質」が重要なのか
・AI時代に若手へどんな仕事を任せるべきか
・管理職は何を育成すべきなのか
など、現場で実践できる内容を具体的にお伝えしていきます。
AI時代だからこそ、人を育てることの意味は、これまで以上に大きくなります。
ぜひ次回もご覧いただければ幸いです。
===========
<この記事を書いた人>
株式会社AMBソリューションズ
藤野 匡生(ふじの まさお)
大学卒業後、メガバンクへ入社。産業アナリストとして小売・サービス・不動産業の分析や国際金融担当のチーフマーケットエコノミスト、経営企画部にて新会社設立準備及び経営企画に携わる。その後、不動産ベンチャー企業に入社。経営企画責任者として、2005年に東証第一部に上場を果たす。
その後、ベンチャー企業へのハンズオン投資を行う企業に入社。副社長として、 投資案件の選定・事業育成・売却に至るプロセス全般を統括。投資先であるジュエリー・ブランドのリユース・リフォーム事業を行う企業の代表取締役に就任。日本初ジュエリー・貴金属のアセットマネジメントを行う企業にリモデル。主要百貨店やSCに22店舗を構え、10万人の会員規模に成長させた。ジュエリー資産の活用の啓蒙活動にも尽力。主要経済誌等に発表した論文・講演等多数。
現在も、リユース・ジュエリー業界での企業経営経験、人材採用・育成経験を活かし、複数企業のアドバイザーとして活躍するとともに、当社の取締役として採用支援に従事している。
編集者からのコメント(AMBソリューションズ)
2026年7月23日に開催するリユース業界向け勉強会では、このコラムの内容も踏まえながら、「AIでリユース業界の人事はどう変わる?」をテーマに、採用・育成・AI活用の実践事例をご紹介します。
リユース業界の経営者・人事ご担当者様は、ぜひご参加ください。
https://peatix.com/event/5044009
